ARUN Newsletter No.8 2011年10月号を発行しました。

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このニュースレターでは、ARUNの活動や社会的投資について解説しています。
読者は、社会的投資に興味がある方や、カンボジアに興味がある方など様々です。
「途上国と私たちをつなぐ社会的投資」について一緒に考えていきましょう!

ARUN Newsletter No.8 2011年10月号 (10月7日発行)

INDEX ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<1> 巻頭言           代表 功能聡子
<2> 「投資先は今!」
<3> 「セダックを訪問して」(「事業の目利き」を目指して)  岩城幸男
<4> ARUN LABが目指すもの                 菅原紀子
<5> パートナーズ・エッセー                  浅井智彰
<6> 今後の予定
<7> 編集後記
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<1> 巻頭言   代表 功能聡子

いつもARUNを応援いただき、ありがとうございます。

ARUNは2009年にSocial Investment Fund for Cambodiaとしてスタート。
日本発のグローバルな社会的投資プラットフォームの構築を目指しています。

今月は、好評をいただいているパートナーエッセイの他、ARUNの出資者の目をとおした
カンボジアの投資現場の様子と、学生を中心に始動したARUN LABについてご紹介します。

ARUNでは、投資先選定から決定までのプロセスを、ARUNパートナーの専門的な知見と
カンボジア現地事務所のネットワークをフルに活用し、投資先候補企業との密接なコミュニ
ケーションをとりながら、一つ一つ丁寧に行っています。これは、新規投資先選定はもち
ろんのこと、既存の投資先への継続投資を検討するときも同様です。カンボジアの社会的
企業、サハクレア・セダックは、2009年にパイロット事業を開始して以来の投資先ですが、
毎回の投資決定は決して簡単なものではありません。この夏、継続投資の検討にあたっては、
非常にタフなディスカッションを行いました。検討プロセスに加わった報告者の岩城パートナーは、
金融、国際協力、両方の現場で長年の経験を持ち、現在はメーカーで金融のプロとして活躍
する傍ら、ARUNの投資チームの一員として活動しています。
臨場感あふれる報告を、ぜひお読みください。

※サハクレア・セダックについては詳細はこちら

http://arunllc.us2.list-manage1.com/track/click?u=b53071c41a45ca460facdcc5b&id=129eabcb1f&e=0d58aad9e1

ARUN LABは、社会的投資の普及啓蒙を目的として発足した一般社団法人です。
世界的にはオルタナティブアセットクラスとしても注目を集めはじめた社会的投資ですが、
日本での認知度はまだまだこれからです。ARUN LABは、ARUNの社会的投資の実践
事業と連携しながら、社会的投資の調査研究、情報発信を行い、インパクトインベストメ
ントやソーシャルビジネスを推進する他団体とのネットワークを通して、日本に社会的投資
を広め、日本から世界へ情報発信していきたいと考えています。ARUN LABを担うのは、
社会的投資に関心のある学生、社会人。ARUN LAB立ち上げメンバーからのメッセージ
もぜひお読みください。

ARUNでは、10月15日に東京で、11月19日に大阪で出資説明会を予定しています。
また、11月25日にはカンボジアにてARUN/ARUN LAB共催によるプログラムも計画
しています。皆様のご参加をお待ちしています!

※共催プログラムの詳細はこちら

http://arunllc.us2.list-manage.com/track/click?u=b53071c41a45ca460facdcc5b&id=52e0101afa&e=0d58aad9e1

功能聡子

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<2> 「投資先は今!」

 サハクレア・セダックに米を買い付けるための資金を投資しました。
その経緯について<3>岩城幸男パートナーの訪問記をご覧ください。
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<3>  「セダックを訪問して」(「事業の目利き」を目指して) 岩城幸男
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今年の夏、8月17月から23日かけてカンボジアに滞在し、ARUNの投資先の一つである
サハクレア・セダックを訪問してきました。サハクレア・セダックはコマ博士を中心に1997年に
設立されたセダックNGO(農業開発)の事業部門であり、農家から米(オーガニック・ライス)
や野菜などを買い付ける農作物の流通事業と、蜂蜜、ゴマ等の食品加工事業を行っています。
両事業合わせた年間売上高は1百万ドルを超えており、ARUNは米の買付資金と蜂蜜事業に
投資しています。
今回の訪問の目的は、今年の米の買付資金について協議することで、ARUN側からは功能
代表、津崎ディレクター、そして私の3人がカンボジア入りし、現地マネージャーのサムライ氏
が加わりました。カンボジアでは、5~6月に作付し、11~12月に収穫します。セダックでは、
これから迎える収穫期に農家から米を購入する資金を必要としています。

現在、セダックの販売する米の約7割が、プノンペン市内に展開する11店舗ほどのセダック・
ショップを通じて販売されています。セダック・ショップは、小さなコンビニ程の大きさで、セダ
ックから仕入れたオーガニック・ライス、野菜等だけではなく、お菓子や飲み物も陳列棚に並び、
店内は日本の街角にある「自然食品の店」のような感じす。 豆乳を購入して飲んでみました
が、冷えてて美味しかったです。

プノンペンの街は私が想像していた以上に発展していて、レクサスやカムリが多く走っているの
には驚きました。今では外国人だけではなく、少し高くても健康のためにオーガニック・ライスを
購入するカンボジア人の中間層が増えてきているとのこと。 セダックでは、セダックNGOの
技術指導で栽培された、品質には自信のあるセダック・ブランドのオーガニック・ライスをカンボ
ジア人の食卓に浸透させることに加え、海外への輸出も図っています。今後の展開が楽しみです。

もちろん、ARUNを代表してセダックと交渉を行うべく出張した我々は、移動の合間にちょこっと
セダック・ショップを視察しただけで、多くの時間をセダック側との協議に費やしました。元銀行
員の私としては、ここぞとばかり、財務諸表から始まり、売上明細や、原価内訳などについて
矢継ぎ早に質問しましたが、肝心の経理担当者が産休中で、外部からのコンサルタントが少し
ずつ財務情報をアップデートし始めた状況、なかなか欲しい情報に辿り着けません。そして、
議論は行ったり来たりの堂々巡り、時間ばかりが経過して、だんだん心は焦りだし、いろいろ
角度を変えて質問をしていくのですが、最後は理解したようでしてないような、意識が朦朧とした
状態に陥りました。このようなことは、国際協力の現場ではよくあることですが、長い間日本で
仕事をしていると、異国の地でも適格な情報を収集する「質問力」が落ちてしまったようです。

ただ、ここはカンボジアでの経験豊富な功能代表、冷静に状況を判断し、淡々と議論をリード
していました。そして、その傍らでは、カンボジア側と日本側の両方の立場を理解しているサム
ライ氏が、辛抱強く議論に耳を傾け、メモをとりつつ両者の橋渡しをしていました。

一方、私自身について振り替ってみると、自分がいつの間にか、財務数値の裏付けがないと
何も判断できない寂しい経理マンになっていたような気がします。確かに、投資判断には財務
諸表や資金計画の分析が不可欠ですが、欲しい数値が出てこないことにイライラし、今後の
セダックの発展にもっとも重要である、セダック・ブランドの米の品質や、その米がどれだけ消費
者に受け入れられているかということにまで考えが及んでいませんでした。今回始めてカンボジア
を訪問した私は、セダックの財務数値以外に、彼らの事業の価値そして将来性を判断する材料
を持ち合わせておらず、今思い起こせば、それがセダック側の人達(特にコマ博士)との議論
が噛み合わなかった一つの原因のような気がします。

ARUNがカンボジアで投資を始めてまだ2年、これから、いろいろな投資を経験してカンボジアに
おける「事業の目利き」としてのノウハウを蓄積していくことになるかと思います。今回のセダック
訪問を機に、私もARUNの一員として、目利きノウハウの蓄積過程に参加できればと思っています。

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<4> ARUN LABが目指すもの              菅原紀子
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初めまして。この度ARUN LABを紹介させていただくことになりました、現在上智大学4年の
菅原と申します。学生がなぜ・・・?と思う方のために、少しだけ自己紹介をさせていただきます。
私は今からちょうど一年前の夏に高校の先輩にARUNをご紹介いただき、ARUN出資会のボラン
ティアとして参加させていただきました。具体的にはパートナーの方と共にホームページの英訳、
ハチミツの調査などを担当していました。

今年6月にARUN LABを立ち上げるというお話を伺い、私を含め3人の学生が立ち上げメンバー
として活動し、8月12日に正式にメンバーを募り、現在、学生と社会人を含む約10名ほどの
メンバーと共に活動をしております。

ARUN LABとは?
ARUN LABという財団法人の組織を作る経緯には、シンクタンクの機能を通じてARUNの活動を
支援する組織とARUNに関わりたいがARUNにはパートナーとして参加できない人たちが多く存在
したことが始まりでした。合同会社には入れない、学生なので投資ができない・・・ARUN LABは
このようにARUNに関わりたい人たちの集まりです。年齢は大学2年生から社会人までと若い層
を中心に集まっています。社会的投資をARUNが「形を実勢する」のであれば、ARUN LABは
「大きなムーブメントにする組織」です。

ARUN LABの役割とは?
このようにARUNを母体として立ち上がったARUN LABの組織の役割は大きく3つあります。
1つ目は「調査研究活動」という「中で知識をためる」という役割。これはARUNのシンクタンクの
ような組織でもあり、具体的には農業ビジネスや金融機関の調査活動を行います。
2つ目に「内部向け勉強会」があります。主にARUN LABと出資者向けの勉強会を企画します。
3つ目に「外部とのネットワーキング」という役割があります。投資家候補、勉強会の入口を作る
大切な役割です。具体的には現在進めているカンボジアでの学生のビジネスコンテストとシンポジウム
です。日本人とカンボジア人という枠、投資家と投資先が出会える場、このような繋がりを作る場を
提供するのも大切な役割の一つです。

現在の活動とこれからの活動は?
今は主に11月に行われるカンボジアでのビジネスコンテストの運営を行っております。カンボジアの
ビジネスコンテストとはARUNが行っているカンボジアでのシンポジウムに合わせ、ARUN LAB主催の
現地での学生と日本人の学生の国際交流も図ったビジネスコンテストのことです。今後の活動として、
カンボジアへ行く学生と共に勉強会を行う予定です。また、カンボジアや他のアジアの国々の調査研究
活動も進めていく予定です。

まだまだ歩き始めたばかりのARUN LABをよろしくおねがいいたします!

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<5> パートナーズ・エッセー               浅井智彰
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 国際協力、金融などいろんな分野の人がパートナーになっていて
他業種の方々の考え方を勉強できるのがARUNの魅力のひとつです。
今回は7月にパートナーとなった浅井智彰さんです。

ARUNに参加した経緯
一言でいうと、“市場を活かして社会問題を解決するのが最も幸せの多い社会をつくれる”と
考えたからです。

市場というのは素晴らしいものです。各々が得意なことをやって産み出した価値を、自由に
交換することで人々をもっともっとハッピーにする仕組みです。
魚を持っているけど肉がほしい人、肉を持っているけど魚がほしい人、両者を貨幣でもって
繋ぎ両者の望み(前者には肉、後者には魚を提供すること)を叶えることができます。
そう考えると、市場に出回る商品が多くなり人々の交換できるものが増えれば増えるほど、
(=市場が成熟すればするほど)人々はハッピーになっていきそうです。
それでは市場を深化させていけば、幸せな社会に近づくのでしょうか?話はそんな単純でしょうか?
ダイヤモンドが欲しい人のために採掘場で強制労働を強いられている労働者がいたり、それを
売って得たお金で武器を購入し、政府軍と敵対する組織に提供することで内戦が激化したり、、
なんて事実も社会にはあります。でも、これも市場経済の枠組みの中で生まれていることです。
ダイヤモンドを欲しがっている人にそれを提供してハッピーになってもらうために、武器を持って
敵に勝ちたい集団をハッピーにするために。
市場は確かに誰かを必ずハッピーにします。誰もハッピーにできないものは市場から淘汰される
からです。でも、誰かが市場の交換によってハッピーを得るためなら、奴隷のように働かされる
人がいても、内戦で人が殺されてもいいのでしょうか?そんなに市場で得られるハッピーは優先
度が高いんでしょうか?
“市場は人々を必ずハッピーにする。でもそれは倫理観を超えてまで優先されるべきものではない。”
これが私の行き着いた結論でした。
社会的投資、それは倫理観というもう一つの観点を市場に埋め込む営みだと私は思っています。
その新しい市場形成の一助になれればと、参加を決意しました。

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<6> 今後の予定   
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10月15日(土)
  ARUN出資説明会
  場所:ちよだプラットフォームスクウェア 402号室
(千代田区神田錦町3-21)http://yamori.jp/
  時間:19:00-21:00

10月28日(金)
  ARUN勉強会 「マイクロファイナンス投資と経営能力強化」
  講師:広瀬大地(プラネットファイナンスジャパン、ARUNパートナー)
  場所:ちよだプラットフォームスクウェア 501号室
(千代田区神田錦町3-21)http://yamori.jp/
  時間:19:00-21:00

11月19日(土)
  ARUN出資説明会
  場所:大阪(詳細は近日中にARUNホームページwww.arunllc.comに掲載予定)
  時間:19:00-21:00

11月25日(金)にはカンボジアでシンポジウムを予定しています。
ARUN LABでビジネスコンペティションを開催することが決定しました。
社会的起業家を志す学生の挑戦者募集中です。詳しくはウェブサイトをご覧ください。

http://arunllc.us2.list-manage.com/track/click?u=b53071c41a45ca460facdcc5b&id=682d103f73&e=0d58aad9e1

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<7> 編集後記  
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  広報チームの人員が増え広報力を強化中です、ご期待ください。

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ARUN Newsletter No.8  2011年10月号 (10月7日発行)
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【発行】  ARUN合同会社(ARUN,LLC.)
【編集】  広報チーム
【WEB】  www.arunllc.com
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