カンボジア特別法廷に思う

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あっという間に今年も後半にはいりました。
お元気でお過ごしでしょうか。
代表功能の7月のご挨拶を送ります。
カンボジアで始まったというカンボジア特別法廷についてです。
いつもARUNを応援いただき、ありがとうございます。
ARUNは2009年にSocial Investment Fund for
Cambodiaとしてスタート。日本発のグローバルな
社会的投資プラットフォームの構築を目指しています。
現在は、カンボジアの社会起業家への投資を行っています。
今日はカンボジアのことを少し書きたいと思います。
先月末から、ポル・ポト派政権の元幹部たちをさばく
カンボジア特別法廷が首都、プノンペンで開かれています。
カンボジア特別法廷とは、ポル・ポト派政権(1975-79年)が
共産主義をかかげて自国民170万人(推定)を死に至らしめた、
人道に対する罪と戦争犯罪を裁くものです。特別法廷は
国連の支援を受けてカンボジア人と外国人の検察官や
裁判官で構成されるカンボジアの国内法廷として設立
されています。日本は法廷運営予算の半分近くを負担しており
日本人の判事も参加しています。
昨年の法廷では、カン・ケ・イウ元トゥールスレン収容所
所長(68)に有罪判決がくだされました。
今年はいよいよ政権の最高幹部の審理が始まろうとしています。
ポル・ポト元首相、タ・モック元軍参謀長・最高司令官は
すでに死亡しているため、残った4名、ヌオン・チア元人民代表
会議議長(84)、イエン・サリ元副首相(85)、
その妻のイエン・チリト元社会問題相(79)、キュー・サムファン
元幹部会議長(79)が対象です。しかし、6月末の初公判では、
被告が「法廷は不公正」「健康上の理由」などによる途中退廷や、
(イエン・サリ元副首相が過去に有罪判決と恩赦を受けていることから)
「裁判の正当性」をめぐって弁護側と検察側が対立するなど、
一筋縄ではいかない難しさに直面しています。
裁判においてはポル・ポト政権崩壊後30年以上たっているため、
証人を含めて関係者が高齢化していることが大きな課題です。
もう少し早く実現していればという声もありますが、
辛いポル・ポト時代の記憶を抱えるカンボジア人の間でも、
以前は裁判を望まない人の方が多かったかもしれません。
1990年代後半までは平和を実感できず、再び戦争状態に陥るのでは
ないかという不安があったからです。
長年の平和構築と貧困削減のための努力と、政治的な安定の元、
ようやく実現した特別法廷。裁判の重責を担う人々と、その行方を
静かに見守るカンボジアの人々。他方、経済成長に沸き、
今月中旬には初のカンボジア証券取引所が開設されるなど、
歴史の転換点にあるカンボジア。
私たちも人々が笑顔で暮らせる社会をつくるために何ができるかを
考えカンボジアを注視していきたいと思います。
(代表 功能聡子)

2017年8月
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